母が夫の子を妊娠しました第147話

陽が再び泣き出す。「子供も泣いたじゃないの」とカズヤを突き放した瞬間に、バックからスマホが落ちた。拾った瞬間に、私はカズヤにバレないように、録音ボタンをこっそりと押した。カズヤに嫌がらせをされた証拠をつかむために、チャンスをうかがっていたのだ。録音ボタンを押したままのスマホをスラックスのポケットに忍ばせて、陽の手を引きながら、「一体、何をしようとしているの」「だからヨリを戻すんだよ、くるみ」「ヨリなんか戻れないよ。だって私はシゲルの妻で、シゲルの間に陽という子供がいるんだよ」「何を言っているんだ、くるみは俺の女。だからくるみの子供は俺の子供だ。「俺のもう一人の子供はくるみの実家にいる。その子供も取り戻して、4人でやり直すんだ」「それはカズヤの妄想でしょ。だって私はシゲルと婚姻届けを出してるんだから。」「法律的に夫婦で、陽は法律的に私とシゲルの子供なんだって」「だまれ!法律なんか怖くもなんともない。俺が決めたことが正しいんだ」怒鳴ったカズヤは、私の手を引っ張り、無理やり車に入れようとする。陽の鳴き声がさらに大きくなった。

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