公園から陽をおんぶして走り、やっと公園外の建物の前で雨やどりをしていた時だった。一台の車がやってきて、窓を開けた。カズヤだった。「くるみ、体が濡れているよ、車に乗りなよ」「誰が!話しかけないでよ、迷惑だから」私は陽の手を強く握りしめた。するとカズヤがせせら笑いをする。「いい加減に意地をはるなよ」「フェイク写真をSNSにアップなんかして」「ああ、あれ?よくできているよね。今どきのAIってすごいよね」「あんなことをして、私がカズヤに振り向くとでも思っているの?」「人を愛するということは、その人の幸せを一番に考えるということでしょ」「だからオレとくるみと、母親のところにいるオレの子供と4人で暮らそう」そういったカズヤは車から出て、私の手を引っ張った。「やめて!!、何するの?」
母が夫の子を妊娠しました第146話
2023年5月7日
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