母が夫の子を妊娠しました第165話

みゆきが駆け寄って、転倒したカズヤを起こそうとする。だがぴくりとも動かない。殴ったシゲルさんが「救急車を呼んでくれ」と握っていた拳をほどく。みゆきさんの夫がスマホから救急車を呼ぶと、騒ぎを聞きつけた隣の女性がドア越しに覗いていた。陽ちゃんを預かってくれた女性だ。私が「すみません」とおじぎをして謝ると、遠くから救急車のサイレンの音が聞こえてきた。陽ちゃんに夕飯を食べさせながら時計を見ると、カズヤが搬送されてから2時間ぐらい経っていることがわかる。「ママ、ご飯食べないの?」と陽ちゃんが心配する。「パパが帰ってきてからね」と返事をすると「パパ、遅いね」と陽ちゃん。子供なりに何かを感じ取っているのだ。「大丈夫よ、もうすぐパパが帰ってくるわよ」

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