母が夫の子を妊娠しました第154話

「ごめんね、お母さん。気になることがあったの。お母さんもお父さんも菜奈ちゃんも大丈夫なら、このことは忘れて」でもこのことが母の心に影を落としてしまった。間接的に、カズヤと母の過去の関係を私が非難したのも同然だから。「近いうちに家族三人で遊びに行くわ。お母さんの大好きなケーキも一緒にね」一生懸命にとりなそうとしたが、母は何かを感じ取ってしまったようだ。目に見えないけど、カズヤの嫌がらせが続いている。そんな気がしてならなかった。みゆきさんを通じて、カズヤからメッセージを受け取ったのは、それから数日後のことだった。みゆきさんから送られてきたラインに、カズヤが撮影した動画が映っていた。「これまでのことは反省している」とかしこまった表情で訴えているけど、でも騙されてはいけない。カズヤが謙虚になるのは形だけ。何かを企んでいる証拠だ。私は再び弁護士に相談した。スレッドが立っているSNSの投稿を見せると、弁護士の先生は額に眉を寄せた。