母が夫の子を妊娠しました第150話

　私もシゲルさんもほっとして、週末は陽ちゃんと３人で近くの温泉宿にシゲルさんが運転する車でプチ旅行。久しぶりに楽しいドライブをしてから、宿で温泉にゆったりとつかると、歓喜に浸ることができて。シゲルさんも「二人目を作ろうか」なんて言ってくれたり。うふ、うれしい。やっと平和な家族団らんを取り戻せた私たち。ところが、カズヤは接触禁止令発動後の警察による意見聴取の席で、とんでもないことをやらかして、さらに私を苦しめようとした。カズヤのモンスターぶりは健全どころか、さらにヒートアップしていった。​​「ママ、今度はいちご狩りに出かけようよ」陽ちゃんがバスの中ではしゃいでいる。さっき公園で遭った女の子を思い出したのね。久しぶりに都心に買い物に出かけた帰りに、最寄り駅近くの公園を散歩していると、陽ちゃんぐらいの年頃の女の子が両親と一緒に歩いていて、籠いっぱいにいちごがあふれていた。「あの子、きっといちご狩りの帰りだよ、私も行きたい」公園からバス停に向かう途中も、バスに乗車しても、陽ちゃんはいちご狩りをせがんでいる。